リード110EX エンジンOH
「LEAD110」の続きで、ここから各パーツの細かい点検と測定作業に入りました。
「シリンダーヘッド」回りとしては、「バルブスプリング」の垂直度を確認したところ、吸排気ともアウタ側で変形しているのが分かりました。
なので自由長を測ってみたところ、使用限度を超えて短くなっていたので、こちらは新品の「バルブスプリング」に交換する事になりました。
燃焼室回りや「バルブ」のカーボンを取り除き点検をしたところ、「バルブガイド」と「バルブ」ステム部には問題がありませんでしたが、排気側で「バルブ」の当たり面であるフェイス部とシート部が、想定以上に荒れている事が分かりました。
ここまで分解しているので、本来ならば「バルブ」の交換とシートカットまではしたいところでしたが、この状態でもエンジンには影響が出てない事と、一番は予算的な事もあるので、今回「バルブ」は交換せずに、擦り合わせだけを念入りにして「シリンダーヘッド」に組み付ける事にしました。
「シリンダーヘッド」の歪も点検して問題ないので、「バルブ」、「バルブスプリング」などを組み付けました。
「シリンダー」と「ピストン」もカーボンを取り除いたあと測定してみたところ、どちらも基準値内に治まっておりましたが、ピストンクリアランスが基準ギリギリのところがあったので、今回は「ピストン」と固着していた「ピストンリング」だけは交換する事にしました。
「コンロッド」の小端部と「ピストンピン」の関係も問題なかったので、ポリッシュのみ行い再使用となりました。
主な交換部品としては「バルブスプリング」と「ピストン」、「ピストンリング」だけで、後は「バルブ」のところの「ステムシール」や「ガスケット」、「Oリング」類だけの交換でエンジンを組み上げて行きました。
新品の「ピストン」に新品の「ピストンリング」を組み付け、「クランクシャフト」の「コンロッド」へ組み付けました。
そこへ「シリンダー」を通して最後に「シリンダーヘッド」を組み付けエンジンのOH(オーバーホール)は完了しました。
この後エンジンは白煙も全く吐かなくなり、新車時の性能を取り戻したようでした。
おわり
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