ZRX1100バルブクリアランス調整
先月末に車検を行った「ZRX1100」の続きです。
点検中にシリンダーヘッドのプラグホールからオイル漏れが発見されました。
このエンジンでは珍しくないパターンですが、<被害者の改さん>のバイクは平成13年に初度登録されてから4万6千キロ以上走行されていて初めてのオイル漏れなので、よく持ち堪えた方に思います。
ヘッドカバー回りのガスケットの交換になりますが、この場合はヘッドカバーを外しますので、ついでにバルブクリアランスの調整をお勧めしました。なかなかこんな時じゃないとバルブクリアランスなんて調整する人はいないので、何時もこのパターンでお勧めするようにしています。
さ~!4万6千キロ突破のヘッド内はどんな感じになっているのでしょう?
さっそく作業開始でヘッドカバーを外して診たところ、ちょっと予想以上のありさまでした。
だいたいカム山の一箇所や二箇所が荒れているのは、これもこのエンジンのパターンではありますが、<被害者の改さん>のバイクに限ってはカムシャフトの排気側全部のカム山が噛って、表面が虫食い状に剥離していました。
クリアランスも狭狭でバルブが突いちゃっているようで、エンジンコンプレッションも低低でした。
本来ならばカムシャフト交換ついでにエンジン腰上OHなんでしょうが、現時点で異音も出てないし本人の自覚症状もないようでお金も相当かかるでしょうから、そんな事はお勧めせずにそのままクリアランスだけ調整して組み上げる事にしました。こんな状態じゃ正確にクリアランス調整もできないのですが、ま~なんとか調整して荒れたカム山は軽く表面を慣らしてからモリブデン塗って処置しておきました。
バルブクリアランスの調整も終わりガスケットも交換して修理完成です。
改めてエンジンコンプレッションを測って診たところ、すげ~圧縮上がっていました。一番上がったところで1.5kg/cm2ほど上がっておりました。
ここまで来たらやっておきたかったのでキャブの同調もサービスでやっておきました。
これも気筒間圧力差が大きいところで8.5cmHGもあってバラバラでした。
ぴったし同調もとれて終わりにしました。
今までより多少は調子よくなっているんじゃないかな?
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