SHADOW750車検
バイク屋さんにとっての7月~8月は、1年の中でも超繁忙期のため、夏休み前の8月前半頃までは既に修理関係の予約で一杯です。
そんな毎日忙しい先週の半ば頃に一本のTELがあり、「SHADOW750」の車検の依頼が有りました。
当店には初めてのお客様ですが、この夏休みを利用してツーリングに出かけたいので、来月(8月)の第二土曜日くらいまでに上げて欲しいとのご要望でした。
こう云う話しを聞くと何とかしてあげたくなり、納期までに2週間は有るので、車検の一台くらいならと、お受けする事にいたしました。
ところがこのバイクは、何と4年以上も放置されていたバイクのようで、去年の4月には車検も切れて、当然エンジンも始動不能のようです。そして先日の日曜日(7/28)に車両をお預かりしました。
軽い気持ちで預かったものの、バッテリーはもちろんキャブレターも詰まってんだろうなと考えながら、これは悠長な事はしていられないので、さっそく作業を始めました。
この「SHADOW750」は2005年に購入されたそうですが、新車から8年経過している割には走行距離も短く(1万キロ)、想像していたより状態は良さそうでした。
いずれにせよエンジンが掛かるようにしなければ先に進めないので、先ずはバッテリーから診て行きましたが、当然でしょうがバッテリーは完全にダメで全く充電を受付ける状態では有りませんでした。
運良く新品バッテリーの在庫が有りましたので交換しました。
次にキャブレターですが、いきなり分解する前に一旦ドレンから古い燃料を排出してみて、点滴から新しい燃料を直接キャブレターに送り込んで始動を試みましたが、この段階でオーバーフローしてしまい、キャブレターの詰まりに疑いの余地がなくなったので、予定通りキャブレターのOH(分解清掃)を行う事になりました。「SHADOW750」はVツインエンジンでしたが、キャブレターは1個でVの谷間でなく横から出ていたので、脱着は予想していたより簡単でした。
フロートチャンバーを開けて内部を見ると、あの強烈な異臭と共に緑色に変色した堆積物が現れました。そしてフロート・バルブは固着し、特にパイロットジェットは完全に詰まり穴が塞がっていました。
専用の洗浄液や高圧エアを利用して、各部をクリーニング後キャブレターを組直し、
エンジンに取付けました。
無事に4年振りにエンジンも掛かるようになり、この後エンジンオイルやブレーキ液などの油脂類の交換を行い、昨日(7/29)車検も完了いましました。
長丁場になるかと思われた仕事でしたが、お預かりして3日目の本日には完成して納車も完了いたしました。
4年の放置は想定外に走り初めてからのトラブルもありますので、ツーリングまでの数週間は少し近場を走り回って頂き、バイクの様子を見て頂きたいと思います。
この度は有難う御座いました。
| 固定リンク
「修理(車検・点検)」カテゴリの記事
- ZRX1100 車検!(2021.04.20)
- X’pro100 クランプバー取付(2021.04.14)
- ZX-10R 車検!(2021.04.13)
- Ninja車検(2021.04.06)
- CB1300SF 車検(2021.03.30)
「修理(燃料系)」カテゴリの記事
- PCX 9万キロ整備!(2021.03.24)
- ナイトフォーク 燃料漏!(2021.03.11)
- ディオ110 1万キロ整備!(2021.03.14)
- SPACY長期放置 始動不能!(2021.03.02)
- Z125PRO整備!(2021.02.26)
コメント